加硫とは、粘土のような状態の生ゴムに、イオウ、カーボン、加硫促進剤、劣化防止剤などの化学薬品を加えて加熱・加圧して、ゴム分子間に強い結合を作ることで弾性や引張強さなどの柔軟性を持たせて物性を向上させます。また同時にそれぞれのゴムの特徴である耐油性、耐薬品性、耐候性などを持たせます。
ゴムには10種類くらいあります。ほとんどのゴムがカーボンをつかっているため黒色が一般的です。表面の質感、重さ、匂い、あるいは試片を燃やすことなどによってある程度予想することは可能ですが、詳細は成分を分析してみないとわかりません。
ゴムは可燃物ですが燃えるときに有害なガスを発生する種類もあります。捨てるときは、産業廃棄物として処分するか自治体の指示に従って下さい。
皆さんが一番よく知っているのが天然ゴム。これは、ゴムの木の樹液を乾燥して薫製にした物を原料にして、カーボンなどを加えて加硫するとゴムになります。そのほかには合成ゴム。これは原油などから作られます。合成ゴムにはNBR、ネオプレンゴム、EPDM、ブチルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどがあります。
それぞれのゴムの特徴についてはこちらをご覧ください。
帯電ゴムと耐電ゴムの違い。
帯電ゴムは、電気を帯びるという意味のため、本来は絶縁ゴムのことをさします。静電気除去のためには導電ゴムを使用し、この場合は帯電防止ゴムと言います。耐電ゴムは、電気を通さずに耐える絶縁ゴムの意味があります。耐電圧はゴム材質とゴム厚みによって異なります。
燃やすと有害なガスを発生する物もあるので、工業製品は産業廃棄物となるのがほとんどです。自動車用タイヤの一部は、汎用ゴムに再資源として利用されます。
油と言ってもエンジンオイル、切削油、燃料油、機械油から有機溶剤までいろいろです。耐油性ゴムは総論的には持ちますが、すべての油に耐性があるわけではありません。使う油に合わせた材質を選ぶ必要があります。
ゴムを粉砕して、アスファルトやコンクリートに混合する。ゴムチップでブロックを作る。再生ゴムにして再資源とする。などの方法がありますが、まだまだリサイクルはできていないのが現状です。
ゴムに配合されている薬品が、ゴムと塩ビの可塑剤を通して移行した可能性があります。塩ビに限らず、塗料、樹脂、ワックスなどが変色する場合があります。移行は相手によって異なるので、事前に十分な確認が必要です。
加硫したゴムは冷えていくとき、縮みます。その縮み率は一般に15/1000くらいだと言われています。ゴムシートも巻いた物を広げてカットしたとき、ストレスが解放されて長さ方向に縮みます。縮みかたは材質、形、加硫の度合いによって違うので、出来上がり寸法に合わせることが難しいのです。
原料ゴムの比重は1.0以下ですが、カーボンなどの配合剤を加えると1.2~1.8位になります。純ゴム配合にすれば軽くなりますが、生産性やコストとの兼ね合いとなります。
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